定年後、「絶望の30年」を過ごす人と「幸せな30年」を過ごす人の分かれ道
さて、私と同じ八〇代の人たちと話をすると、皆の関心事は、「どうすれば健康で他人の世話にならずに自立心をもって生活できるか」ということに集中しています。 高齢期に健康で自立心をもって生活が送れるかどうかは、社会との関わりや人間関係も含むさまざまな生活要素によって異なり、その違いが生きている実感(生きがい)にも影響してくる、と言えるかもしれません。 ところで、二〇二三年九月一八日の「敬老の日」にちなんで総務省統計局が公表した人口推計によると、我が国の六五歳以上の高齢者人口は三六二三万人でした。総人口に占める割合は二九・一%で過去最高を更新し、世界トップです。 そのうち、八〇歳以上は一二五九万人で、…