愉快
マグカップが空になったら、その都度「正」の字の一画を書く。二文字書くことで、一日の水分量が二リットルになるよう数えていた。しかし「正」の字が完成しない日も、よくある。 夫がどこぞから頂いた、知らない企業名のロゴが印字された水筒のことを思い出した。480mlの容量のこの水筒に、四回お茶を入れて、あとほんの少し足せば二リットルになる。なぜだが「正」の字を書くより、スムーズに水分を取ることができた。 しかし、水筒を使い始めて三日目の今日、中身の減りが遅かった。それもそのはずで、時折水筒からお茶を注ぐも、今日は”コーヒーメーカーから注がれたコーヒー”を、”急須から注がれたお茶”を、飲んでいた。 四つの…